内科
甲状腺機能低下症
甲状腺ホルモンは、頸部の気管の前にある甲状腺から分泌されて体内の代謝をコントロールしています。
甲状腺ホルモンの分泌が低下するのが甲状腺機能低下症です。
甲状腺ホルモンが低下することにより倦怠感、疲労感、体重増加、便秘、眠気、などが出現することがあります。
これらの症状はしばしば「加齢によるもの」とかたづけられていることがあります。
また、コレステロールが高い人を調べると、原因が甲状腺機能低下症だと判明する場合が少なからずあります。
甲状腺機能低下症の女性が妊娠する場合、コントロールをしないと流早産や妊娠高血圧症などのリスクを伴うことがあります。
甲状腺機能低下症の大部分が慢性甲状腺炎(=橋本病)です。慢性甲状腺炎は圧倒的に女性に多く、40歳~50歳代に多い病気です。潜在的なものまで含めると、成人女性の10%以上、成人男性の数%にあるといわれていますが、その多くが治療の必要がない軽症例です。
ご心配ならば血液検査で甲状腺ホルモンを測定することをお勧めします。
甲状腺機能低下症の治療は甲状腺ホルモン薬を内服して補充することです。これによってほとんどの場合はよくなります。