内科
こむら返り(クランプ)
「こむら」とは漢字で「腓」と書き、下腿(膝から足首まで)の後側の部位すなわちふくらはぎのことです(この部位の筋肉は腓腹筋といいます)。
ちなみに前側の骨の部分「弁慶の泣き所」は「すね」「脛」です。
夜間などにふくらはぎが激しく痛むことをこむら返りといいます。
「足がつった」という状態です。
突然におこる激しい痛みで、加齢に伴って起こるケースが増える傾向があります。日中激しい運動や長時間の歩行、水泳などの後の就寝後に起こることがあります。
原因は水分や電解質(カルシウム、カリウム、マグネシウムなど)のアンバランス、冷えなどです(脱水症や熱中症のときは要注意です)。また、ある種の薬剤の副作用、下肢静脈瘤、糖尿病、血液透析などが原因であることもあります。しかしながら実際には原因がはっきりしないケースも多くみられます。
予防の対策として①水分や電解質が足りなくならないように補給する②運動の前後にストレッチをする③疲労回復を心掛ける④冷えないようにするなどがあります。また、こむら返りが起こった時の対策は①つま先立ちのまましゃがむ②足の親指を膝の側に引っ張る③温浴や蒸しタオルなどで温めるなどです。
芍薬甘草湯という漢方薬が有効なことがあります。就寝前、または痛みの起きた時に内服します。ただし、電解質(ナトリウム、カリウム)のバランスがくずれることがあるので長期に服用する際は注意が必要です。