消化器内科
逆流性食道炎
胸やけや胃酸が上がってくるという感じがあったら逆流性食道炎の可能性があります。
具体的には以下のような症状がみられる場合があります。
① 朝起きた時に口の中に苦みや満腹感を感じる。
② 前かがみになると胸やけがする。胃酸が逆流する。
③ おなかに力を入れると、焼けるような痛みがこみあげてくる。
④ 食事の途中ですぐに満腹になる。
⑤ 横になると胃酸が逆流して眠れない。胸やけで目が覚めてしまう。
日本人の数パーセントから20パーセントが逆流性食道炎だともいわれています。
また、加齢に伴って胃と食道の接合部が横隔膜より上に吊り上がると(この状態を食道裂孔ヘルニアといいます)逆流が起こりやすくなります。
逆流性食道炎の場合、次のような注意が必要です。
① 食べ過ぎない。早食いはゲップの原因になり胃酸の逆流が起こりやすくなります。
② 油っこい食事、アルコール、タバコは控える。いずれも胃液の分泌が増えて逆流が起こりやすくなります。
③ 前かがみの姿勢を避ける。おなかが圧迫されると逆流が起こりやすくなります。
④ 食事の後すぐに横にならない。食後就寝まで4時間以上空けるのが望ましいといわれています。
⑤ ベッドの上半身を高くする。
⑥ ベルト、帯、コルセットなどで腹部を締め付けない。
⑦ 太り気味の場合は体重を減らす。体重が増えると、皮下脂肪や内臓脂肪に胃が圧迫されて逆流しやすくなります。
もちろん逆流性食道炎以外の食道や胃の病気で同じような症状が出現することもありますので、症状が続く場合は内視鏡検査をお勧めします。
治療のために胃酸の分泌を抑える薬を処方することがあります。