内科
マイコプラズマ感染症
小児や若い人に多い感染症で、上気道炎、気管支炎、肺炎を起こします。
マイコプラズマは長さ1-2μmで細菌のうちでもっとも小さいもので、一般の細菌に対して非定型病原体といわれるものひとつです。
ヒトからヒトにのみ咳などの飛沫により感染します(そのためしばしば感染が大流行することがあります)。
細菌による直接の細胞の障害は少ないのですが、菌に含まれる抗原物質による抗原抗体反応で炎症が起こります。
潜伏期間は1-2週間で、発熱や咳で発症します。
解熱後も乾いた咳が継続することが多いのが特徴です。
肺炎を発症した場合、胸部レントゲンで異常な所見が見られることがありますが、同じ病気でもさまざまな陰影のタイプがあります。
マイコプラズマは細胞壁をもたない細菌なので、抗菌薬のうち細胞壁を破壊するようなタイプは無効です。マクロライド系、あるいはニューキノロン系という抗菌薬が有効です。
マイコプラズマは上記の肺炎などのほか、髄膜炎、ギランバレー症候群などを起こすことがあるので注意が必要です。