内視鏡検査
胃内視鏡検査(経鼻内視鏡検査)
食道、胃、十二指腸の一部を内視鏡で観察する検査(俗にいう胃カメラ)です。
従来は口から行っていましたが、当院では鼻からの内視鏡検査=経鼻内視鏡検査を主に行っています。口から行った場合、舌の奥に嘔吐反射を起こす部位があるため検査中苦しくなることがあります。鼻からの場合、この部位を通らずに食道に挿入することができますので苦痛が少ないといわれています。胃の粘膜の一部を鉗子で採取して組織検査やピロリ菌の検査を行うことがあります。
経鼻内視鏡検査についてのQ&A
Q1:なぜ鼻から検査するのですか?
A1:口から内視鏡検査を行うと、のどに異物が通ることにより「ゲーッ」という反射が起きます(咽頭反射)。鼻から内視鏡を行うとこの部分を通過しませんのでこの反射が起こりにくいのです。従来の内視鏡に比べて直径が5mm程度と細いので、鼻を通過することが可能となりました。また、異物感も軽減されています。
したがって鼻とのどの局所麻酔(ゼリー、噴霧)のみで検査を行うことができます。
Q2:時間はどのくらいかかりますか?
A2:検査の準備(局所の麻酔等)に7-8分かかります。
検査自体は10分程度です。
Q3:鼻から入らないときはどうしますか?
A3:反対の鼻から試みます。ほとんどの場合はどちらかの鼻から入ります。
それでも入らない場合は口から行います。
Q4:注射は使わないのですか?
A4:鎮静剤、静脈麻酔等は経鼻内視鏡では必要ありません。
そのような薬を使わないので、検査中画像をご自分で見ることができます。
また、検査直後からふつうに行動することができます(そのまま出勤することも可能です)。
検査の流れは以下の通りです。
1. 検査前(前日)の注意
- 食事
【検査前日】夕食は夜9時頃までにすませてください。
【検査当日】朝食は召し上がらないでください。
※ただし、検査の2時間前までは200ml程度の水やお茶でしたら飲んでいただいてかまいません。 - 内服薬
【検査当日】内服薬は原則的に服用しないでください
※ただし、薬によっては(心臓、血圧、喘息の薬など)服用が必要な場合がありますので不明な点はあらかじめ医師にご相談ください。 - クリニックへの交通手段
検査後は自転車、車、バイクの運転ができません。他の交通手段でご来院ください。ご年配の方や検査当日のふらつきのある方は付き添いの方と一緒にご来院ください。
2. 検査前の準備
受付終了後排尿を済ませてお待ちください。
3. 所要時間
検査にかかる時間は10分程度ですが、検査内容・処置内容により異なる場合があります。
4. 検査方法
【経鼻の場合】
- 胃の中の泡を取り除く薬を内服していただきます。
- 鼻腔内に鼻の血管を収縮する作用の薬を噴霧します。
- 鼻腔内と咽頭に局所麻酔薬を噴霧します。
- 検査台で再度鼻腔内に局所麻酔薬を噴霧します。
【経口の場合】
- 胃の中の泡を取り除く薬を内服していただきます。
- 麻酔薬でのどのうがいをしていただきます。
5. 検査後の注意
- 検査直後からふつうに動くことができます。少しおなかが張ることがありますが次第に落ち着いてきます。
- 1時間ほど経過後に少しずつ水分・食事を始めてください。特に食事内容の制限はありません。
6. その他
検査後、画像をお見せしながら結果を説明します。
病理組織検査をした場合、結果が出るまで1週間程度かかります。