肛門科
痔核
痔核には内痔核と外痔核があります。
文字通り肛門の内側にできるものが内痔核、外側にできるものが外痔核ですがその成因や症状は異なります。
内痔核は肛門の内側の壁にある静脈がうっ血して拡張したものです。
通常自分で触れたりすることはできないのですが、しばしば肛門からの出血の原因になります。
典型的な出血は排便時、便器に垂れる出血があるというものですが痛みは伴わないこともあります。
また、内痔核が排便時などに肛門の外側に脱出することを脱肛といいます。
脱肛した場合通常は強い痛みを伴うのですが、速やかに内側に戻すことが必要です。
仕事、運転などで長時間座っていること、お尻を冷やすこと、飲酒などで内痔核が悪化することがあります。
症状がある場合、これらのことをなるべく避けることが必要です。
また、毎日入浴する(シャワーではなく)ことをお勧めします。入浴の方が肛門が清潔になり、温める作用もあるからです。
坐剤や軟膏などを使って内痔核の腫れを抑えます。
脱肛を繰り返す場合は手術を考慮します。
外痔核は正確には血栓性外痔核といって肛門の縁にできる硬いしこりです。
肛門の皮下の静脈の中で血液が固まってできた血栓が本体です。
ここに炎症が伴うと腫れて痛みます。
下痢をした後、スポーツなどで発汗した後などに症状が出現することが多いようです。
ほとんどの場合は局所を清潔にすることでよくなりますが鎮痛薬等を処方することもあります。