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内科

気胸

肺は呼吸をつかさどる重要な臓器です。
血中の二酸化炭素を酸素と交換する肺胞という細胞が集まった臓器です。
肋骨や筋肉などに囲まれた左右のスペース(胸腔)の中に、風船のように膨らんだ状態で存在しています。
何らかの原因で肺の表面に穴が開くと空気が漏れて肺はしぼんでしまいます。
気胸は様々な原因で肺がしぼんでしまう病気です。

最も多いのは「自然気胸」です。
いきなり呼吸が苦しくなり、ときに胸や肩の痛みを訴えることもあります。
長身でやせた男性に多く発症します。
もともと肺の一部に肺のう胞(ブラ)という弱い部分がありここから空気が漏れて発症します。スポーツなどをしいる時に発症することが多いようですが、安静時に発症することもあります。
また、肺気腫の変化が進むと肺の組織が弱くなり、肺に穴が開いて気胸になります。この場合は高齢者のヘビースモーカーに多く発症します。
聴診するとしぼんだ側の呼吸音が弱くなっています。また、レントゲンやCTを撮ることにより肺がしぼんでいることがわかります。
軽症の場合は安静でよくなることもありますが、肋骨の間に管を入れて空気を抜くことによって肺を膨らますことがあります(胸腔ドレナージ)。
また、気胸を繰り返す場合や、初回発症でも確実に治したい場合は手術をします。
内視鏡(胸腔鏡)を用いて、穴の開いた部位や肺のう胞を切除します。

女性に発症する気胸に「月経随伴性気胸」があります。
子宮内膜症は子宮以外の臓器に子宮内膜が紛れ込む病気ですが、肺の表面にも子宮内膜の組織ができることがあります。
この場合月経に伴って肺の表面に穴が開き気胸になります。
治療は自然気胸の場合と同様です。

このほか、外傷に伴って起こるのが「外傷性気胸」です。
肋骨骨折などにともなって肺の表面が損傷されて発症します。
出血を伴うことが多くその場合は血気胸といいます。

胸腔の中は通常陰圧(外気圧より少し低い気圧)ですが、漏れた空気が何らかの理由で高い圧になると心臓や反対側の肺を圧迫して危険な状態になります。
この状態を「緊張性気胸」といい、緊急の処置が必要です。

以前外国であった話です。
航空機に乗り遅れそうだったので急いで空港に向かっていた人が交通事故にあってけがをしました。本人は軽いけがだと思ってそのまま搭乗したのですが、出発後に機内で危険な状態になりました。
知らない間に外傷性気胸になっていたようです。客室内では気圧が低いので、漏れた空気が胸腔内で膨らんで緊張性気胸になったのです。
乗り合わせた医師が、機内にあるもの使って胸腔ドレナージの処置をして一命をとりとめたそうです。

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