内科
閉塞性動脈硬化症
血管には心臓から血液を送り出される経路の「動脈」と心臓に戻る経路である「静脈」があります。
動脈が長年の変化で詰まってしまう病気が閉塞性動脈硬化症です。
典型的な症状は「数分あるいは200-300メートル歩くと足が痛くなってしまう」「休みながら歩く」という「間欠性跛行」です。
歩行することにより下肢の筋肉が血液を必要とするのですが、動脈の閉塞しており十分な血液が供給されないことにより起こる症状です。
外来では足の動脈の拍動を触れることにより、動脈の血流を確認することができます。
拍動が弱いときはこの病気を疑います。
また、両側上下肢の血圧を測定するABI測定や造影CT、動脈造影などにより診断します。
動脈が詰まる原因の多くは動脈硬化という変化で、これにより動脈の狭窄や閉塞が起こります。
高血圧、脂質異常(コレステロールが高い)、糖尿病などの病気があり、特に長年治療をせずに放置した場合に多くおこります。
また、喫煙も動脈硬化を悪くします。
したがって、これらの疾患がある場合はまずその治療をすることです。
喫煙している場合は禁煙が必要です。
日常生活に支障のあるような症状を有する場合は、病院の血管外科を受診して積極的な治療を受けていただきます。
動脈の狭くなっている部位の距離が短い場合には、血管内からカテーテルでステントという管を留置します。
閉塞した部位が長い場合やステントによる治療で良くならない場合は手術します。
人工血管や自分の血管(静脈など)を使ってバイパスを造って血流を確保する方法があります(結構再建術)。